ブラジル対パラグアイ〜どちらのペースだったんだろう〜

ブラジルのスタメンは、セーザル、マイコンルシオ、チアゴ シウヴァ、アンドレ サントス、ルーカス レイヴァ、ラミレス、ガンソ、ロビーニョネイマール、パト。

アルゼンチンが敗れた今、優勝候補の筆頭はブラジル。これまでは中央にいすわることが多いガンソは渋滞を招いてしまいそんだったこの試合での修正はあるのかな。あと前の試合は不安定だったルシオはスタメン。ダビド ルイスが出てくることを期待したけど仕方ない。

パラグアイのスタメンは、ビジャール、ベロン、ダシウバ、アルカラス、トーレスカセレス、ベラ、エスガリビア、リベロス、バルデスバリオス

早野さんが言うにはカメレオンみたいなチームのパラグアイ。今日は4-4-2のリベロスが少し前に出る2ボランチ。早野さんの解説は見やすいなと思う。まぁ滑りまくるギャグもあるが基本は実況の邪魔はしないし分かりやすい印象。あとはサイドのエスガリビアは注目の選手らしい。

'''◆パラグアイの守備'''

パラグアイはブロックを低い位置に作って人海戦術で守るわけではなく、積極的にボールを奪いにいく守備を実行していた。

ここで大変なのはベラ。珍しくサイドに来たりするガンソやパト、自由に動くロビーニョが侵出してくる右サイドの守備は大変そう。ネイマールが張っていることもある。さらに前半はアンドレ サントスがやたらオーバーラップを繰り返していたし。ベロンやバリオスたちと協力してしっかり囲んで奪っていた。ただアンドレ サントスのオーバーラップはやっかい。

パラグアイの監督はネイマールではなくガンソが一番の要注意の選手といっているらしい。管理人は一番怖いのはマイコンだと思うが。ガンソには基本はカセレスが見ている。そしてガンソはなかなかやりずらそう。それでもこれまでより幅広く動くガンソは色んなところに顔を出していた。

ボールは奪えているパラグアイだけど、そこからのカウンターはあまり迫力はなかった。バリオスに良質なボールがなかなか入らないことが原因だろう。2トップへの対応はブラジルのルシオとチアゴ シウヴァのセンターバックが落ち着いていた。

ブラジルの個人技にプレスを回避されたりショートカウンターが発動してしまったら最終ラインが粘ったり、キーパーのビジャールが身体のいろんなところを使って防いでいた。まあ崩されても粘りまくる。

'''◆ブラジルの攻撃陣'''

これまでのブラジルの攻撃陣はガンソに多くの問題があった。中央にいすわり過ぎたり守備をしなかったり。それでこの試合は守備をしているようにみえた。けれどもボランチと挟みこむわけではなく、こぼれ球を拾ってカウンターの起点に低い位置からなることで守備に貢献していた。

ただし守備のときにボールを奪いにいく場合にガンソは出足が遅いわけでファウルが多い。やはり守備は苦手らしい。ラミレスのインターセプトを見習ってみてほしい。

中央にいすわり過ぎるという問題は自由に動きまくっているロビーニョを追いこしたり、サイドに開いたりしていてこれまでより幅広く動くガンソであった。フォワードを追いこす動きもみることもできた。もちろんバイタルでパスをうけたりドリブルで進出してからパスで仕掛ける場面もあった。

3トップについて。まずパトはサイドに開いてボールを引き出していた。決定的な場面を外してしまっていたけどキーパーが凄まじかったので仕方ない。パトを基準にブラジルの前プレは発動していた。一度だけ完璧に発動した、前の四人が絡んだショートカウンターは迫力満点だった。ネイマールがはずしてしまったけどさ。

ロビーニョネイマールはサイドを変えたりしていた。でも基本はネイマールはサイドでボールをうけてからスタートする。中央に入ってくるときもありパトと2トップみたくなっているときもあった。あと管理人の感想はネイマールはもっと上手く周りを使うことをできないと世界最高の選手にはなれないなと。独力だけだと、すぐにカバーが入ってしまう。

ロビーニョはメチャクチャに自由に動きまくってトップ下のように振る舞うしサイドにも出現する。ブラジルの中でも一番がんばっていた気がする。ガンソが中央にいすわることも前よりないからかな。とりあえず元気がいいなと。ミランでまたこのくらいやっていただければいいのなあと思った。ただしサイドでもう少し違いを作るドリブルをできればいいのになとも思った。

そうしてネイマールロビーニョが中央に侵出したときは、もちろんマイコンアンドレ サントスがオーバーラップを繰り返す。アンドレ サントスの攻撃参加は特殊でネイマールがサイドに張っているときは中央にドリブルで侵出していた。後半からマイコンを中心に攻撃を仕掛けるときは、たまにボランチのような仕事もしていた。

あとはラミレスは攻撃に厚みをもたらしていた。となりのルーカス レイヴァはフリーになることが多くてもなにかをしでかすことはなかった。リスクマネージメントがルーカス レイヴァの仕事だから仕方ないけど何かしてくれてもいいのにさ。こんないってもラミレスが何かしたわけでもないんだけどさ。

'''◆後半の最後くらいから'''

バックラインを下げはじめたパラグアイはハッキリさせるためかバリオスから中盤のペレスを投入。やはりパラグアイはバックラインを下げてからブロックを作って引きこもりはじめる。そのブロックはバイタルエリアを開けないで、カバーリングを徹底している。パラグアイのブロックは時間が過ぎるうちに安定感が増していく。さらにインターセプトを狙う意識が高い。

交代した選手たちはイエローカードをやたらもらってしまうがカウンターの中心になる。フレッシュなだけに頑張っていた。足をつっていても関係なさそうに走るバルデスを見ていたら、そうしないわけにはいかないということ。

ブラジルはネイマールに代わってフレッジ。で直後にクロスでフレッジの頭をねらう。こいうシーンは延長を含めてさほどなかった。空中戦は数が命なので仕方ない。というかロングボールの精度が低いというわけで。フレッジは強引なドリブルでボールを運んでチャンスを作りそうな雰囲気がする。

途中でルーカス レイヴァとアルカラスが乱闘の末に退場する。審判が上手かったなと思う。なぜにか両チームのキーパーが乱闘をとめようとしていた。キーパーが一番元気だということかな。バルサバルデスとかみたいにこんなとこで熱くなるキーパー多いよねと思った。

ただしスペースができてブラジルの個人技が爆発する可能性が高まる。守りに入っているパラグアイからすればPK戦でもいいから早く終われ。ブラジルからすれば120分で試合を決めたいという展開。

だけど結局アルゼンチンに続きPK戦に。どちらのペースで試合が進んだのか微妙な状態。一応狙い通りに進んだのはパラグアイ。ゲームを支配して多くのチャンスを作ったのはブラジル。それでも試合の結果はPK戦で決まる。まれに見る全員失敗でブラジルの敗退が決定。管理人は爆笑。

'''◆最後に'''

ブラジルはワールドカップまでにどんなチームになっているかは期待。でも管理人はドゥンガが築いた守備組織を引き継いでいれば良かったと思う。あれが基盤になってからブラジル国民が望む攻撃的なサッカーを目指してもなあと。今の時代に守備ブロックがまともに作れないチームはどんなに個人が凄くても勝てない。コパのベスト4を眺めればよくわかること。

あと話は変わるけどルーカスの18歳の方はとんでもない選手になりそう。ガンソやネイマールより良いんじゃねと管理人は思っている。テクニックがあり判断が早い。周りを動かすこともできそう。ミランはガンソよりルーカスを獲得してもいいと思う。

さらに話は変わるけど同時進行で見ていた女子ワールドカップは優勝おめでとう。それでどちらも中途半端になって3回も試合を見るはめになった管理人。あんなマッチレポを書いたけど日本対アメリカのマッチレポを書くのは時間があるときにしようと思っている。