ドルトムント対アーセナルの雑感

楽しそうな対戦カードである。しかし、お互いにチームの状態は良くない模様。アーセナルはナスリとセスクが消えて、ドルトムントはシャヒンが消えている。どちらかというとつらいのはナスリとセスクというチームの核をまとめて失ったアーセナルか。それでもメルカート終了間際に大量補強に成功した。

ドルトムントのスタメンはヴァイデンフェラーピシュチェクスボティッチフンメルスシュメルツァー、ケール、ベンダー、ゲッツェ、香川、グロスクロイツレバンドフスキ

アーセナルのスタメンはシュチェスニー、サニャ、メルテザッカー、コシェルニー、ギブス、ソング、アルテタ、べナユン、ウォルコットジェルヴィーニョ、ファン・ペルシー。

アーセナルは4節はすっ飛ばしたので新戦力に出会ったのは初めて。さらに開幕戦でジェルビーニョも行方不明になってたので初めて見る。なのでジェルビーニョベナユン、アルテタ、メルテザッカー。なので彼らがどんなプレーを見せるのかに期待。ドルトムントは見たことが全くないのでどんなサッカーをして、そのなかで香川とゲッチェがどんなプレーを見せるのか。そんなところ。

'''◆ガナーズの問題'''

ガナーズのシステムはソングをアンカーに置いてその前にアルテタとベナユンがいる。先ほど述べた3人は右からウォルコット、ファン・ペルシー、ジェルビーニョセンターバックにはメルテザッカーとコシェルニーがいる。

ガナーズが抱える一番の問題はおそらく攻撃のときのコンビネーション。もし、ビルドアップに成功して攻撃にはいれたとしてもこれらの問題が起きる。ファン・ペルシーがボールおさめるけど絡んでいく選手が存在しない、ジェルビーニョの近くでプレーする選手がいないことで独力での突破を目指すが潰される、というわけでファン・ペルシーとジェルビーニョは孤立していた。ウォルコットは行方不明になっていた。

しかし一応はポジションチェンジは存在した。ジェルビーニョとファン・ペルシーの。しかしこれだけで流動性が出てくる訳もなく前にボールを運べても全く崩せそうな雰囲気はなかった。得点シーンは唯一ウォルコットとファン・ペルシーコンビネーションあったけどそれよりはなかった。もっとファン・ペルシーが降りてきてベナユンとアルテタが前に出てくるような動きを見せないとつらいかと。

そんなベナユンとアルテタの役割について。ベナユンのやりたいことはドリブルでボールを運んだりしてビルドアップをしようとしたり仕掛けようとしたり。アルテタはセンターバックからボールを引き出したりしてゲームを作ろうとしていた。もしかしたらベナユンもアルテタもファン・ペルシーとのポジションチェンジが頭にあったのかもしれない。しかしボールを運ぶことで精一杯になってしまっていた。ようするにドルトムントの守備の良さが目立った。

'''◆ドルトムント'''

そんなドルトムントの守備はハイプレスが身上らしい。そのハイプレスはガナーズの中盤に大打撃を与えた。特にソングに。ドルトムントのシステムはレバンドフスキをトップに香川をトップ下にゲッチェが右にいてグロスクロイツが左。ボランチには左側にケールで右側にベンダー。右サイドバックにはビシェチェク、左サイドバックにはシュメルツアー。センターバックにはフンメルススボティッチ

それでソングに襲いかかっているのは香川、グロスクロイツボランチのケールが主である。そしてそこからのショートカウンターも発動する。決めきれなかったのが問題だった。香川はもうちょい決定力があれば良いのになと。もし、ガナーズがファン・ペルシーとジェルビーニョを利用した特攻で来たとしてもベンダーやセンターバックフンメルススボティッチが落ち着いて守備をしていた。

ガナーズでフリーになる可能性が高いのはセンターバックメルテザッカーとコシェルニーであった。センターバック二枚とレバンドフスキの勝負ならばセンターバック二枚に分があるのは当然のこと。なのでコシェルニーがドリブルでボールを運んでいくのかなというところが見られたがそこはあるセンターサークル付近に入ったらベンダーやゲッチェが潰しにかかってきていた。センターサークル辺りでボールを受けるアルテタも同じように。

そしてドルトムントの攻撃。まずビルドアップはセンターバックフンメルススボティッチが相当につなげるので簡単にできていた。ロングフィードも得意。ボールを引き出すのはボランチの選手であったり、たまにゲッチェであっり、レバンドフスキ。だけどボランチのベンダーとケールはあまりゲームを作るのは得意ではない印象。もしかしたらシャヒンが移籍したのはかなり痛かったのかもしれない。それは昨年のドルトムントを見てないから何とも言えない。

ドルトムントの攻撃を見てみると、まずトップのレバンドフスキがどう動くかはかなり重要になっていた。多かったのは左サイドに出てきてフンメルススボティッチからのロングフィードをうけて起点になる。そしたら香川とゲッチェは中央に入っていく形。ゲッチェは右サイドを空にすることがある動きをたくさんしているので上がってくるのは右サイドバックのピシェチェク。右側のボランチのベンダーは左側のケールほどに上がって来なかったのでリスクマネを頑張っていたに違いない。

人が集まる左サイドにはグロスクロイツが配置されていた。非常に威勢が良い選手。彼は前半はかなりショートを打ったりと目立った。勢いよく飛び出してくる左サイドバックのシュメルツアー。彼のオーバーラップは迫力満点であり左サイドの攻撃を活性化させた。カウンターという展開での攻撃ではレバンドフスキと香川とのコンビがポジションチェンジで裏を香川に狙わせようとしていた。

まとめるとフンメルススボティッチのロングボールからレバンドフスキが左サイドに出てきて起点になれば中央に香川とゲッチェが入ってくる。さらにケールもくるのでゴール前には香川、ゲッチェ、ケール。右サイドバックのオーバーラップは空になる右サイドで何かをするため。左サイドバックのオーバーラップは左サイドの攻撃の活性化。香川が生きそうなのはレバンドフスキとのポジションチェンジ。

試合は前半も後半もドルトムントが優位の展開で進むけどガナーズに先制点が入ってしまう。しかし途中出場のペリシッチドライブシュートで同点におついたドルトムントであった。

'''◆最後に'''

ガナーズの新戦力たちはまだまだ良いコンビネーションを築けてないようで。ドルトムントセンターバックフンメルススボティッチは化物に近いレベル。あと噂に聞くシャヒンの移籍が何で痛いかもわかった気がする。妄想だけじゃシャヒンがいた状態はいくら考えても同じだろうしやめておく。