オリンピコの様子を調べるの巻 〜ラツィオ対ローマ〜

ローマとラツィオのスタメンはこちらのような。





ローマダービーである。場所はオンリピコ。そしてこの試合はラツィオのホーム扱い。ラツィオミランとの開幕戦で見たけどローマは初めてである。そのローマは監督にバルサBをスペインの2部Aの3位に導いた実績のルイス・エンリケ。そしてボージャンも連れてきた。期待通りボージャンはスタメンである。

聞いた話によるとローマダービーラツィオはずっと勝ててないらしい。んな訳で今回こそはという気持ちは強いはず。だって大型補強で戦力アップを果たしたから。そしてローマはラツィオを撃退できるのか。そんな戦いが始まる。

ステケレンブルフ

まずラツィオは序盤は前からプレッシャーにくることが多かった。そして下のようなマッチアップが見られた。気になったのはサイドバックがビルドアップに加わらなかったことだけど。





エルナネスがデ・ロッシに、シセがケアに、クローゼがエインセに。システムがバッチリ噛み合っているので特に無理もないプレッシャーのかけ方。こんな感じで前からのプレッシャーに行くラツィオであった。そしてエインセもケアもボールをステケレンブルフに下げる場面が目立つ。ビルドアップが行き詰まったらドカンというイメージ。





しかしここはステケレンブルフ。彼はアヤックスの出身なのでフィードの精度が高かった。フィードの先は前線やサイドバックである。ローマのサイドバックはかなり高い位置に陣取っていたのでそこに。前線にはオスバルド辺りへのフィードの数が多かった。

そのステケレンブルフのフィードがローマの選手たちに収まれば攻撃の組み立て。やはりボージャンは得意のボール回しに加わる。他にはピアニッチも中央でボールを受けるのが多い。そう、ローマの攻撃の組み立てはボージャンピアニッチで行われた雰囲気。

そしてあと攻撃の中心となっていたのは左サイドバックアンヘルステケレンブルフからボールを受けてボールを運んだり、どんどん前に出てきたり、そんで何かを起こせれば完璧なイメージ。今日は残念ながら何かを起こせなかったけど、攻撃の組み立てにはかなりの貢献をしていた。

そしてオスバルドが先制点を叩き込むローマダービーエルナネス、シセ、クローゼが守備をしないようなゾーンからのスローインから組み立て、ローマのチャンスになるか、でもラツィオはクリアした、だけどそれがミス、ピアニッチからオスバルドでゴール。オスバルドはなかなかに得点を決めている模様。てかオスバルドってイタリア人なのか!!!、どこにいたんだ??。去年はローマにいなかったよな。

しかし試合は先制点が決まってもあまり動かずに、ローマは後ろからつなごうとする→ラツィオエルナネス、シセ、クローゼで前からのプレス→その圧力でビルドアップが行き詰まる→ステケレンブルフのドカン→つながれば攻撃の組み立て。そんなシーンは頻繁に見られた。

ならステケレンブルフを自由にさせなけりゃええじゃないかって訳でシセとクローゼがステケレンブルフに襲いかかるように途中からなっていく。時間がなくなりそうなステケレンブルフ。それで少しだけステケレンブルフのフィードの精度は低くなった。しかしドカンと蹴ってもオスバルドなどがボールを収めればチャンスを作ろうとする。

逆にラツィオの方がボールを大切にしようとしているのかな?って思うような場面が多かった。その後ろからビルドアップの中心は左にいるラドゥとブロッキである。ビルドアップが行き詰まれば左サイドバックのラドゥにボールを回してドリブルで運ぶみたいな。

他にビルドアップが行き詰まる場面がラツィオの方が少なかった原因はラツィオの方がボールを受ける人数をかけていたというのもある。ローマは逆にデ・ロッシ以外にボールを受けようとする選手がいなかった。だから行き詰まりステケレンブルフを使いまくるようになってしまった雰囲気。

だけどラツィオはそこまでボールに対する執着は無いようなので、たぶんおそらく前半のボールポゼッションは五分五分だったかと。ローマもローマでエンリケバルサスタイルを目指すと言っていたようなので、ちょっとした驚きであった。

ラツィオは前線へのビルドアップに成功したらクローゼがポストで、エルナネスがドリブルしたり、シセが出てきたり、ブロッキも前に登場するような感じ。それでもローマの守備はなかなかに固くしっかり守られていた。

■シセとクローゼと、そしてブロッキ

後半からのラツィオの攻撃。ちなみにラドゥからルリッチ、ロージからカセッティに。





最終ラインとキーパーの間をクローゼとシセで狙いまくる作戦。そしてシセとクローゼはローマをビビらせることに成功した。しかしここはローマの最終ラインの力が試されるところである。そしてケアを中心に良い対応を見せていた。

しかし、ここで登場したのはブロッキさん。やる気に満ち溢れたブロッキさんは前半からよく前に出てきていた。しかし裏のスペースを狙ってくることはなかった。でもブロッキさんがいきなり裏を狙って飛び出した、ケアが慌てた対応を見せる、ファール取られてPKにレッドカードの組み合わせ。同じようなものを突きつけられた青と黒のチームがいた覚えである。

そしてエルナネスが沈めて同点。インテルよりましなのは引き分け狙いで守れるということか。んでステケレンブルフの威圧感かって感じで耐えるローマ、攻め立てるラツィオ。そして時間はロスタイム、バイタル付近からのパスがクローゼの足下に、ストライカーとはクローゼのことよ、みたいに決めて劇的な勝利を上げたラツィオであった。

■最後に

ローマがバルサスタイルじゃ無さそうなサッカーをやってたことに驚き。いやでもある程度は予想できていたけどさ。だってイタリアだもん、って理由で。ローマのアンヘルは覚えておくべきだな、いい選手だった。にしても最近はやたら退場が多い印象。