修正したのか、変化したのか 〜インテル対フィオレンティーナ〜

最初にスタメン




 クラブワールドカップが行われている頃も欧州各国のリーグ戦は進んでいく。ただ民法を録画できないという自分でも良くわからん状況に置かれているため、試合を見返すことができない。柏対モンテレイなんかは非常に面白い試合であったので見返して精度を高めてから、更新したかったので無念です。という訳でクラブワールドカップのことは右側にある更新の予告のところにでもつぶやいて終了です。たぶん。
 
 という訳で話をインテルに移そう。まず、ウディネーゼ戦の前半でちょっとした手応えをつかんだ。だけど後半はラニエリがぶっ壊したのでスルー。今回はウディネーゼ戦の前半からの延長線としてフィオレンティーナ戦のインテルはどう変わったのか考えてみる企画。結論を言うと修正というより、変わったがしっくりくる。ただシステムは同じ。なお、今日のフィオレンティーナはのユニフォームはヴィオラではなかった。

■攻撃が良くなったインテルについて

まずウディネーゼ戦のアルバレス×インテルのやり方を、そのままフィオレンティーナのシステムと、この試合のインテルのスタメンでマッチアップさせたらどうなるかの図。たぶん、これを書いた意味は全くない。





まず長友の孤立が予想される。というより2対1の数的不利の状況。ウディネーゼ戦ではキブがバスタとの1対1を諦めていた。んで右サイドは適正が違うよねで沈みがちだった、だけどマイコンが入って何か変わるか。この試合ではコウチーニョアルバレスと同じような動きがあるのか。またフィオレンティーナの守備はどうなのか。これらが試合の注目点でした。

 ということで鍵はまずフィオレンティーナの守備。まずマンマーク気味で前プレに来る様子ではなかった。例えばラッツァーリベーラミで、モッタとカンビアッソを襲うとかいう雰囲気ではなかった。そこでジラルディーノとリュリッチの役割は不透明。ボランチにつくのか、一応ルシオとサムエルにプレスをかけるのか。ただディフェンスは4枚。中央だけ見てもボランチセンターバックで4枚。つまりインテルはボールを持つことに苦労はそんなにしなかった。

次に注目したのはコウチーニョの役割。ウディネーゼ戦ではアルバレスの役割であった。というか中央でボールを受けることで攻撃の起点に誰がなるか。この役割はコウチーニョがそのままやっていた雰囲気ではなかった。やり方を少し変えてきたラニエリといったところ。





青の円の付近のゾーンで起点になっていたのは2トップのミリートパッツィーニであった。えらく変わったもんである。ウディネーゼ戦では中央に居座っているような印象さえ受けた2トップが起点になるためにサイドにも動いていた。という訳でコウチーニョの役割は、アルバレスのそれとは違った。





コウチーニョは違いをパスや、たまにドリブルで作ろうとしていた。上の図では、パッツィーニがサイドに開いて起点になる、そこから中央に入って行くコウチーニョにパス、オーバーラップをしてきた長友にコウチーニョが仕掛けのパス。こんな感じの展開が一番の理想の攻撃だったかなと。後半の長友の得点は理想に近かったかな。あのシーンは長友は中から回っていった。もしかしたらそっちが理想かもしれない。

また、順番がめちゃくちゃだけどパッツィーニの先制の得点シーンも狙ったような展開だったような気がする。これも組み立てのバリエーションの一つで、いたって単純だけどコウチーニョの上手さを利用するという面と、中央で勝負することもあるパッツィーニミリートを上手く表現していたかなと。つまりインテルは理想的な2得点を決めたという可能性がある。コウチーニョはパスで違いを作った。

さらに右サイドでのファラオーニとマイコン+2トップの片方という展開の場合、逆サイドのコウチーニョが中央に入って来ることで仕掛けのパスを引き出そうとしているシーンもあった。右のファラオーニはそいう動きはなかったけど守備の能力が高いという特殊能力も備わっている。ただ、パッツィーニがサイドに開いてボールを受ける→中央でファラオーニがパスを受ける→マイコンが上がる。この時のキープ力はなかなかのものであった。マイコンはもっとできる怪物だけどね。

管理人が何を言いたいのか不明なのでまとめましょう。インテルは2トップへの負担を大きくするというか、中央にずっと居てもろくに勝ってくれないんだし他のこともやらせようぜ!みたいな発想をした。それで幅広く動いて起点になる2トップのパッツィーニミリート。なので左のコウチーニョの役割はウディネーゼ戦でのアルバレスとは異なり、中央に進出して後方と前線を繋いで起点になるのではなく仕掛けの役割、攻撃に違いをもたらす存在としていた。

■ただ、まだ破綻する可能性もある

こんな言ってしまえばフィオレンティーナ戦のインテルは完璧だったように聞こえますが、全く違います。ほころびは守備にある。何かというとたまに守備をサボる2トップと、判断がビミョーなカンビアッソである。攻撃で良かったからと調子に乗ったのかはわからないけど、サボりグセは治らない様子。ミリートモウリーニョが居なくなってずっと言われてそうである。

インテルの守備ははっきり言ってめちゃくちゃで、例えばカンビアッソガンベリーニにプレスをかけていました。パッツィーニミリートが守備をサボる→だからといって必要なのか?!ってくらいにカンビアッソが居るべきゾーンを大きく超えて寄せにいく→そりゃスペースが空くので利用される。ただこの試合で上手く隠せたのはルシオとサムエルのお陰様。特にルシオはエグい守備を見せていた。

■感想や思ったことを自由に

フィオレンティーナはリッカが居ればたまに空くカンビアッソのスペースをもっと上手く利用できたのかは謎。ラニエリウディネーゼ戦から修正してきたのか変化をつけてきたかと言うと、変化させた。そして平たく言うと両サイドのコンビ+2トップの絡みは非常に良かった。攻撃も良くなった。ただ、マイコンはもっと怪物なはずだと。コウチーニョは違いを作れる選手。

ほんとはアルバレスが中央にどんどん進出して起点になるから、長友の左サイドのかけ上がりに何かプラスを見たかったのが本音。でもさ、2トップが引く開くと幅広く動いて起点になるのがベターといえばそう。ということで気になるのはスナイデルの去就。なんなら売ってしまってアルバレスコウチーニョに移行していっても良いかなと思う。