ミランの攻撃の仕掛けのところを見てみよう

 ミラノダービーのプレビュー企画の延長線。ミランは普段はボールを持って試合を進めることが非常に多い。プレビューではミランがボールを捨てると予想したけど、気にせずやります。ミランの引いた相手を崩す手段について。それに迫っていくのがお題です。まず最初にミランが狙う場所について。

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 いわゆるバイタルエリアとかギャップというところを狙ってくる。ここでは最終ラインと中盤のラインの間のスペースということもあるのでギャップという言葉を使ってみよう。最近覚えた言葉でもあったりする。ミランは相手のゾーンの外でボールを回しながらこのスペースを使おうとする。

 だったら相手もそのスペースを閉じてしまえば話は早い。だけど、ミランはこのスペースを強引に開ける手段を持っている。ひとつは相手を揺さぶりながら隙待つ、最終ラインを一瞬下げさせること、もうひとつは中盤のラインの意識をボールホルダーに持っていくこと、ちょっとずれるけどサイドバックを使って守備ブロック全体を押し下げること。

 隙を待つはそのまんまで、イブラを中心に横幅を使って、ボールをまわし、特別なことはやらず、ブロックに隙ができるのを待つだけ。隙ができたらそこにボール入れる。この場合はスペースを見つける選手が動けるか、隙ができたらさっさとそこを使えるかがポイント。でも、隙を待つボール回しだけではらちが明かないから、ボアテンクやノチェリーノの裏狙い等が必要になってくる。

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 まず、最終ラインを下げるを見ていくと、運動量豊富で得点力も高いボアテンクとノチェリーノの裏狙い。それによって最終ラインを裏に引っ張ることで、中盤のラインとの間にギャップを作ろうという試み。裏をとれるかとられるかの勝負でもあり、それが味方にスペースを提供することに繋がるかもしれない。

 そしてもうひとつの中盤のラインの意識を持っていくということに関しては、ゾーンの外でボールを受ける選手に対して中盤のラインの誰かが寄せたときに一瞬空くスペースをギャップとして利用するもの。この場合、守備の鉄則であるボールホルダーに寄せること。といっても前に突っ立てればいいんだけどね。でも寄せるときに一瞬だけスペースができたりする。

 ここで重要なのは裏に走るノチェリーノとボアテンクにパスを出せる選手がいるのか、一瞬空いた僅かなスペースにパスを出せる選手がいるのか、中盤のラインの選手が必ず寄せないといけないようなミドルを誰かが持っているのか。そんな意味合いで夏にはガンソ欲しいだのなんだの言ってた可能性が高い。

 そうやって相手に脅威をもたらす選手、、解決法はガンソじゃなくてイブラでした。イブラは幅広く動いてボール運びにも非常に貢献したりする。話を戻すと裏へのパスも、一瞬空いたスペースへのパスも、強烈なミドルも持ってるじゃないかってことで、イブラ。

 つまり、裏を狙う=最終ラインを引っ張ること→それにより一時的にギャップができる。イブラにミドルを打たせたくない→ボールホルダーに寄せる→瞬間的にギャップができる。そのギャップでボールを受けるのはロビーニョだったり、ノチェリーノだったり、ボアテンクだったり。じゃなかったらイブラがミドルを打てばいいし、イブラのパスで裏を狙えばいい。

 ロビーニョやパトはもともとレシーブ能力がある選手。パトの場合は我を捨てきることができれば、流れの中でも輝けそう。ロビーニョはシュートを決めましょう。で、テベスはイブラの0トップちっくな動きもできるし、ギャップでボールを受けることもできるし、守備へ貢献もできるので、獲得できればしたがいいと思う。

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 サイドバックの攻め上がりでまたはサイドに開いたイブラたちが深い位置まで運ぶ→ラインを下げさせる→後ろから上がってくるメンツに時間とスペースを与える、特にボアテンクとノチェリーノサイドバックのケースだとこんなスペース分けがよく見られる。誰がどこを使うかはアドリブかな。相手の守備の整い具合で変わってくる。

相手の2ラインのブロックが低いくなり2ラインの外、つまりゾーンの外へのプレスがかけにくいならそこですし、2ラインのブロックが浅かったら裏だし、2ラインの間が空いているならそこへ。だれがどこに走るかはアドリブ。ノチェリーノフォワードに見えたりと、なかなかカオスな状況ができたりする。

 '''■最後になんなりと'''

 少しインテルについて。インテルはボールを持って、引いた相手を崩す手段を身につける段階に入ってると思う。どうやって仕掛けるか。試合壊せる選手を連れてきてごまかすのも悪くないよねってことでテベスなんだと思います。自分なら裏狙いのカイトを連れてきて、アルバレスにそんなスペースを提供してやります。

 イブラが一番欠かせないかと言うと、ロビーニョも、我を持てばパトもやることができる。てか、ギャップや裏にパスするのはイブラ以外だってもちろんやってる。レジスタタイプのインサイドハーフもそう。そんな中でもイブラって存在はプラスアルファの破壊力みたいな。そこが最近は凄すぎるんだけどさ。

 それより欠かせないのが、ボアテンクとノチェリーノといった存在。ポゼッションの時は彼らの動きがないと崩しに苦労するだろうし、カウンター時では押し上げに苦労する。またファンボメル。彼が居ないとそもそもボールが落ち着かないし、守れない。

 でもボアテンクとノチェリーノの控えとか、贅沢なことは言わないので、せめてファンボメルの裏と左サイドバック。この2つのポジションンだけは冬の補強でなんとかして欲しいところ。テベスは取れるなら取って悪いことはないだろうけど、優先順位ってものがあると思う(笑)