インテルを狂わせた判定と試合を決めた長友のミス 〜インテル対ナポリ〜

 ユベントスミランといい、今節はビックカードの試合が続く。ナポリは前にミランフルボッコにしたのでインテルをもフルボッコにしてくれるのか、ミランだけをいじめるのはやめてくれマッザーリさん。にしても記事のタイトルがえらくネガティブであるな。まぁ、試合を短く表すとそんななるか。

 インテルのスタメンはセーザル、マイコンルシオ、サムエル、キヴ、カンビアッソサネッティ、オビ、アルバレスフォルランパッツィーニ。長友はベンチスタート。監督も変わって心機一転ボローニャに勝って望むナポリ戦である。でも開幕から赤と黒と一緒に苦しむインテル。今年は赤と黒じゃないよって指摘はスルーで。いや、よく見ると赤と黒か。

 ナポリのスタメンはサンクティス、カンパニャーロカンナバーロの弟、アロニカ、インレル、ガルガーノマッジョ、スニーガ、ハムシクパンデフラベッシパンデフインテルにリベンジなるか。そんなことを考えてるのかって話になりそうだが。この試合はマッザーリの50歳の誕生日らしい。ちなみに今日はカンナバーロの兄貴も来ている。暇なんだろうかなと。兄貴はナポリに就職すると思うよ。って予想。

 ◆試合が破壊される前の話

 インテルのシステムは4-4-2のロンボの形である。すなわち4-3-1-2。ミランも4-3-1-2だけどインテルの4-3-1-2はなんか違う、てかいろいろ変化していた。パッツィーニフォルランの2トップに見えたり、パッツィーニの1トップに見えたり。パッツィーニか1トップになってるいて、左側にフォルラン、右側にアルバレスという形が多かった。

 ナポリのシステムはいつもと同じで3-4-3。ミラン戦と変わらない光景が見られた。前の3人はカバーニパンデフに変わっているけど特にカバーニのときと変わりない。基本的にラベッシは動き回る。中央にはハムシクパンデフがいることが多かった。マッジョとスニーガはいつも通り両サイドに広がる。インレルとガルガーノは二列目に。

 ナポリの守備はいつものように3-4のブロックを作り、サイドを両脇のセンターバックとウインバックとたまにボランチでケアする。中央ではインレルとガルガーノが待ち構える。ミラン戦とあまり変わらない匂いがするナポリの守備のやり方。なのでカウンターという形が多くあるナポリの攻撃。

 カウンターのときに目立ったのは左サイドのスニーガとラベッシマイコンの上がったスペースをついていく形。たぶん、マイコンが上がっていくのはマッザーリの予想通り。アバーテがはめられたように。後ろから組み立てていくときはカンパニャーロのドリブルでのビルドアップやハムシクが降りて来たりしてボールを散らす。

 これらのナポリの攻撃に対してのインテルの守備。まずマイコンの上がったスペースを狙ってくるのに対してはサネッティが基本的にカバーする。サネッティサイドバックなのかって疑うくらい。そのくらいマイコンさんが上がっていた。カンパニャーロに関してはフォルランが華麗にスルーしていたようで、どんどんドリブルで上がって行くカンパニャーロであった。しかしインテルからすれば、そこから先はあんまり怖くないナポリの攻撃。

 インテルの攻撃もナポリのやり方を考える。ナポリは3バックなのでサイドの守備がどうしても緩くなってしまう弱点がある。そんな弱点をパッツィーニアルバレスフォルランマイコンがサイドから攻撃していくことで3バックの弱点を狙っていく形。それに後ろからオビがサイドから上がってきたり、サネッティが前線に上がってくる。マイコンの右サイドからチャンスを作ることが多かった。でも最終的に中央で待ち構えることとなっていたパッツィーニフォルランがチャンスを外しすぎた。

 インテルの守備は中盤でしっかりプレスを掛けて、そこでナポリの攻撃を止めようという狙いに見えた。ディフェンスラインも高めに設定されていた。前述した通りサネッティマイコンのカバー、ようするにチェーンの修復作業を行い、さらに前からプレスを掛ける手伝いもしていた。フォワードの守備はフォルランカンパニャーロをスルーしたことを代表にビミョーだったけど最低限はしていた。そしたらオビとサネッティカンビアッソが頑張ることで中盤のプレスは成り立っていた。

 あと、ミランインテルの4-3-1-2の違いは左インサイドハーフの役割。ミランインサイドハーフはトップ下のように振る舞いボールを受けてイブラとのポジションチェンジから中央でタメを作ろうとする。ようするにセードルフアクィラーニインテルのオビの左インサイドハーフは縦に、サイドに行く。そんな違い。インテルの中央でパスを散らす役割はフォルランアルバレスであった。ミランならフォワードの1人と左インサイドハーフである。

 んで試合はお互いのやり方を意識した攻撃をしていく両チームという展開。インテルは外しすぎた、ナポリは最後のところで崩せない。多くのチャンスを作っているのはインテルなので、パッツィーニフォルランが決めてくれることに期待が集まる。もちろん試合はチャンスを多く作り、なんだかんだで中盤のプレスが機能しているインテルペースで進んでいる。

 ◆レッドカード!!!。。?

 そんなインテルのペースで進んでいた試合を破壊したのはオビへの二枚目のイエローカードからの、レッドカードで退場という審判の判定。おまけはPKにキヴの怪我という二点セットで。そもそも一枚目のイエローカードはファールでもなかったよねとか、マッジョって勝手に倒れたよねとか、あれはイエローカード出すファールじゃないよねとか、エリアの外じゃないのとか、PKの時にカンパニャーロって動くの早すぎじゃねとか、いろいろ突っ込みどころだらけの一連の現象。

 そしてキヴから代わった長友が後ろのカンパニャーロを見てないという試合に入れてないっぷりを見せてしまい、ハムシクがはずしたけど、カンパニャーロが押し込んで先制するナポリインテルからしたら、たちが悪いのは先制されたこと。スコアレスのままならば引き分け狙いでもいいやってなるのがセリエAだけど負けてるんだから迷ってしまうだろうよインテルってなる。

 ◆スコアと人数と変えれない表情

 そこからナポリは表情をあまり変えなかった。それで後半からインテルはどうしてくるか、やっぱり負けてるので前半みたいに高めのディフェンスラインを敷いて前からプレスを掛ける。システムはフォルランを右サイドに、アルバレスを左サイドに配置して4-4-1みたいな感じ。流れの中の様子を見てみると実際はサネッティが1ボランチみたいに見える。ようするにカンビアッソパッツィーニフォルランアルバレスで前からプレスを掛けたいらしい。いや、掛けないといけないって表現が正しい。

 前からプレスを掛けないといけない負けてる状況+10人のインテルはサボりが許されない。よって10人になってしまった補正で前半より守備を頑張るようになったパッツィーニフォルランアルバレス。ポジティブなんだかネガティブなんだか。というわけでナポリはそのプレスに困ることがありはした、だけどピッチを眺めると10人で前からプレスを掛けるインテル。10人で前からプレスなんてサボりが無くても穴が空くに決まっている。

 というわけでハムシクがビルドアップを手伝うためにに降りてきて数を増やす。そしてハムシクを交えてプレスをかわしてパスを散らす。ビルドアップに成功したらサネッティしかいないようなプレスの掛からないインテルの中盤から高いディフェンスラインの裏を狙う攻撃を見せ始めるナポリの攻撃。そしてネガティブな状態に進んでいくインテルの守備。そしたら、マッジョが裏へ走る、長友がミスする、マッジョが押し込む、二点取ったナポリインテルは落胆。

 こうなるだろうなって思った通りに失点したインテルスタンコビッチサラテやら投入して攻撃をしようとするけどナポリが多い人数で守っているので、もうダメだな的な雰囲気がただようだけ。そう、試合は壊されてる。長友は試合を決めた2つのミスを取り返すために攻撃参加で頑張ろうとする、しかしクロスが悪すぎる。そんなこんなしている間にハムシクにトドメをさされたインテルであった。

 ◆最後に

 ミラニスタインテルがかわいそうに思えるほどの判定での試合の壊されっぷり。それに長友のミスが大きかったなと。この試合の突っ込みどころ満載の審判の判定は責められても仕方ないなと。そういやセリエAの順位表見たけどミランインテルは残留争いだそうで。そりゃないか