ダービーの辿り着く場所 〜エバートン対リバプール〜

プレミアリーグ2011/2012

　両チームのスタメン





マージーサイドダービーといえば管理人が好きなダービーの一つ。そして今日はエバートンのホームのグディソン･パーク。近所にはアンフィールドがある。そしてそんな昔からの幼なじみ対決といえるリバプールとエバートンの間では毎年熱い試合が見れる。熱くなりすぎてカードが出まくるのは日常茶飯事。そして退場者が出て詰まらなくなるパターンもある。今回はそんな残念な試合になっていった。

　◆試合の中の前半

試合の中の前半とはようするにロドウェルがいなくなるまで。それまではプレミアらしい、ダービーらしい展開で試合は進んでいく。エバートンが流れを引き寄せるような展開から試合はスタートした。

エバートンの攻撃





エバートンの攻撃は単純にフォワードの位置に配置されたサハとケイヒルへロングボールを最終ラインから入れて、ボランチのフェライニやロドウェル、サイドハーフのコールマンとオズマンが高い位置に進出していく形であった。他には高さがあるフェライニが前線に飛び出して起点になろうともしていた。

そしてサハもケイヒルもフェライニもロングボールを足下におさめる技術が高い。そこで起点が作られるので、多くの選手がなだれ込む。そうして迫力のある攻撃をみせリバプールのゴールに迫るエバートンであった。

それに対してリバプール





リバプールもロングボール作戦であった。エバートンの前からのプレスが嫌なのでルーカスをキャラガーとシュクルテルの間にいれて３バックに変形してから、その開いたキャラガーとシュクルテルで前線にいるスアレスとキャロルへのロングボールを入れる作戦。

しかし、リバプールのエバートンとの差は、リバプールのキャロルとスアレスがあまり起点になって時間を作れなかったこと。というわけでリバプールはエバートンのように多くの人数が攻撃に出てくるような状態にはなれなかった。

そんな感じでロングボールを主体に攻撃の組み立てを行うエバートンとリバプール。しかし起点を作れているのはエバートン。だからエバートンのペースで試合は進んでいく。そして盛り上がりが激しいスタジアムの影響もあってかフィジカルな展開に突入していく試合。ここまでがロドウェルの退場するまでの試合の前半。

◆試合の後半

そして試合の中の後半とはロドウェルの退場したあと。あのファールはスアレスのオーバーリアクションが上手かったなと。スアレスはプレミアのプレミアらしい選手たちの悩みの種になりそうである。

エバートンの変更





エバートンはケイヒルを左サイドハーフへ、オズマンをボランチに配置してロドウェルの穴埋めを図る。そしてエバートンは４-４-１のフォーメーションで４-４のブロックで守備を始める。サハは守備をしなかった。ようするにサハを起点にして可能な限りカウンターでの得点を狙っていきたいらしい。

エバートンからしたら好都合なのはリバプールが守備の手抜きを始めたということ。なのでエバートンのカウンターからの得点っていうシーンは充分に想定された。しかしサハはだいたいが孤立していた。お隣にケイヒルがいるのは相当に大きいらしい。

リバプールの攻撃





ロドウェル退場後のリバプールの攻撃はこんな感じ。サハが守備をしないので後ろからのビルドアップに困ることはあまりなかった。サハが守備をしても困ることはなかったかな。なのでサハの１トップだから３バックに変形する必要はなくなったリバプール。

エバートンの４-４のブロックの中で動くのはスアレスとキャロルとカイト。そして右サイドにはケリーが高い位置に進出、左サイドではダウニングとエンリケで、二列目はアダムとルーカス。しかしエバートンのサポーターの殺気だった応援の後押しと、フェライニを代表とするエバートンの選手たちの守備への集中力と、キーパーの大当たりで耐えるエバートン。

そんな中でもカウンターへの意志の表明か、エバートンはコールマンに代えてドレンテを投入する。ドレンテはサハへ良いロングボールを上げたりとエバートンのカウンターの活性化に一役かった模様。なかなかに上手いなっていう印象がした。

リバプールも交代、アダムに代えてジェラード、ダウニングに代えてベラミーを投入した。リバプールが崩せないのはブロックの中で動くキャロルとスアレスとカイトではなく、その外のメンツらしい。単純に中央に組み込む選手がいなかったとも考えられる。てかいなかった。

ベラミーはダウニングより、サイドバックを利用するのが上手いらしい。そんな感じでベラミーの投入後にエンリケが高い位置に出てきてクロスでキャロル。たしか今シーズン初のゴール。そしてとどめはスアレス。クリアミスの前にいるスアレスを称えよう。そしてマージーサイドダービーに勝ったリバプールであった。　

　◆最後に

最近は退場者が出てしまい、残念なゲームになることがやたら多い。ロドウェルが退場者しなかったら非常に楽しい試合になっただろうからなんか悲しくなった試合であった。